令和3年度暮らしの川柳 作品一覧

令和3年度暮らしの川柳 作品一覧

 事業協会会員施設を利用されている高齢者やその御家族、施設職員、ボランティア等を対象に、何気ない日常の一コマをテーマとする「暮らしの川柳」の募集を、昨年度に引き続き実施したところ、今年も多くの傑作をお寄せいただきました。
(募集期間:令和3年6月17日~10月31日)

 お寄せいただいた作品については、事業協会のホームページに掲載するとともにWeb投票を行いました。
(投票期間:令和3年11月15日~令和4年1月31日)

 各賞はWeb投票の結果によるものですが、受賞の有無にかかわらず、いずれの作品も何気ない日常の様子が活き活きと描かれており、詠む人の心を打つものがあります。

  川崎市老人福祉施設事業協会
作品 ペンネーム
名も知らぬ あなたにいつも 助けられ はらぺこディーバ 最優秀賞
おぞう煮を 施設で食る うまさかな 渥子
白球へ 力のかぎり 投げてみせ きのと 優秀賞
寝ていると どこから聞える 天の声 うっちぃー
コロナとは おそろしき記録 朝こわい きのと
盆迎え 故郷しのぶ 母の味 まさ
さらさらと 水の流れに 春が来る まさ
ガラス越し 曾孫の掌 初出会ひ 晶子
目が覚めて 一番乗りで せいしき巻 おばぁーちゃん
古き家 中から見える 父母の顔 お嬢 秀作
服薬し 数分後には あれ?飲んだ? たたみ上手
コロナで子供孫にも 逢ず夢を見て 癒める 渥子
てつや君 朝食食べて また仕事 まさ
トランプの ババヌキしてる ババァ達 トミー
鳥の分 残しておくよ 庭の柿 きよみかん
まどごしに てとてがふれる かぞくあい 不二fuji
雪の里 湯沢野の宿に 雪がまう 渥子
帰るまで  しゃべりどうしの そのすごさ マロンマロン
としをとり こどものせわに なっています 貞子 佳作
ここちよい 誰の手かしら まごの手よ 喜代子
といかけに となりのひとが へんじする リョーコ
コロナ禍で にぎやかになる しょくじ時 すーさん♡
スタッフの 頑張る姿 今日もまた 匿名
おはよう 職員さんの声 施設に朝が来た 喜代子
同じ年 若く見えるは この私 青田の蛙
誰のため マスク手洗い 君のため 正春
窓越しに ひ孫のダンス 観て踊る マック食べたい
はちかいめ たんじょういわい おだかさと みつこ
ちやほやと 年をとるのも いいもんだ ヒロちゃん
歯はないが 食べたい カツ丼甘い物 スズ
こしいたい いたいいたいの ひとことで 貞子  
としをとり うれしかなしき どちらかな 貞子
便利かな 努力を忘れる 日常生活 スダモウ
駆け足で 終りにしよう オリンピック 二郎
一階の外娘さん 三階の窓から手を振る お母さんかなしきかな えんどう
お帰りと 笑顔に安堵す 終の家 登志
コロナ消え 家族面会 楽しみに 青田の蛙
介護とは ほめておだてて 忘れさせるもの 八重子
シニア野球 オーイそっちは3塁だ 八重子
ひとやすみ 坂道のぼる アルナ園 ムツ
化粧も マスクのおかげ 手がはぶけ 正春
変わったね 昔は麦酒 今、麦茶 M.M93
限界を マスクにかける たよりなさ 美佐
冷たき眼に 睨まれ気付く マスク無し 美佐
他人様に マスクあげるは 我のため 美佐
何したい? やりたいことが 分からない 黒帽子かぶる子
コロナ禍で GOTOトラベル 夢の中 おだかのブルーツリー
惚けるなと 言った息子に あんたこそ 武田
槍ヶ岳 大正池に うつる僕 ミチヲ
我が家の 雨戸を開けし 夢を見る 九州ダンディ
何でだろう 肉おちるのに 腹はでる 早起きおキヨ
老人の 一人ぐらしも おつなもの ミフ
ありがたや 今日も健康 一二三 よしこちゃん
秋風に 夏のなごりの 虫の声 えい子りん
寒いので おでんにしろと 父が言う あみあみ よしえ
今朝も晴れ なにをしようか 考える あみあみ よしえ
読書秋 本を開けば 眠くなる 清勇
櫻散る 葉のトンネルを 通りぬけ みその
クリスマス 正月来いと まちどうし みつ
あかあかと 燃ゆるがごとき 夕やけよ 智枝子
KATさん トイレの肥やし 貰ってく 智枝子
朝顔を 残らず摘んで 笊に盛り ズンバ・セニョリータ
紫陽花を 数え 日暮らし どこまでも ズンバ・セニョリータ
洗っては干す 幾度も どこ吹く風 ズンバ・セニョリータ
介護所の湯 南天の赤で 熱くなり ひろし
今日の空 右から左へ 動いている しまおか
青空に 顔を向けては にが笑 しまおか
朝顔や カキ根を親と つるを巻き 里雪
職員の 優しい言葉に いやされて ふみ
からふるな マスクをかけて お散歩に ふみ
よくがんばった 我が手に見入る 夏の夜 喜代子
コロナ禍で 稼ぎが減って 腹がでる 久ちん
どこいった さがす耳せん 首にかけ 久ちん
歯科医院 入歯わすれて ワッハハー トミー
怒られて 娘に詫びる おとうさん トミー
孫の部屋 急に片付く もしや結婚? ニコニコバーバ
家族愛 コロナのおかげ より強く 正春
その介護 受けた自分は 満足か 信雄
歳ととも 涙こらえて 指でふき 白井
今在る命は アメリカ兵の 残り飯 誠(せい)ちゃん
何事も コロナのせいと ウヤムヤに ヒロちゃん
老いて行く ドクター頼らず 努力かな シャロン
中秋の 名月に見る 友の顔 MiCHiKO
ウイルスの 不安を除く 日は何時か ちえちゃん
部屋ばかり 座っていても ゆううつだ ちえちゃん
3年目 またあえたよ コロナちゃん お嬢
目の先に アサガオの花 きれいだね 早起きおキヨ
母のゲタ はいてトマト もぎにけり ハタハタ食べたい
フルーツの 好きな彼女は 百近く ぶどう娘
今日もまた 待ちぼうけ またさびし みぃちゃん
初物を いとしき人と 食くしたい ミフ
わしがみね 住んで私は 50年 お姉ちゃん
雨降りに 姉が来たので うれしいね あみあみ よしえ
バス降りて バナナに見えし 銀杏かな みその
祝い菓子 安堵の笑顔 目に浮かぶ 智枝子
春終り 桜散る散る 揚羽舞う 智枝子
ごっくんと 喉もと通る その姿 匿名
救急車 今夜は空車で 戻り行く ひろし
公園の 二輪車遊ぶ 白シャツの児ら 晶子
白雲は 富士山のごと 窓辺暑し 晶子
今日の空 きのうの空と チットちがう しまおか
ツバメトぶ 昔なつかしの 小学校 里雪
お仲間さんがお習字を書き 廊下に貼ってある 車椅子の方にも見せてあげて えんどう
買い換えし スマホで送る 老いし顔 登志
コロナ禍で 会えないつらさ マックスに きょうティー
スタッフの 恋バナ聞くのは 楽しけれ きょうティー
スタッフさん パット交換 パパっとね きょうティー
風を切り 右に左に 駆けまわり 青田の蛙
大谷さん 今日も打ってよ 特大アーチ 八重子
精一杯 力のかぎり 生きてゆく ムツ
いそぎ足 心おだやか 暮す夫婦 ムツ
アルナ園 友達と一緒 楽しいな 八重
抜歯すまし マスクでかくし すましがお ニコニコバーバ
将来の 我身を思って 介護する 信雄
あけびたべ たねがおおくて たべにくい しずかごぜん
故郷に 思馳せる 吾亦紅(ワレモコウ) 静香御前
しずかなる ほんをよむせに あきのひに しずかごぜん
晩年の 望みはなんぞ 旨か食 白井
親の歳 越えて長生き 幾年月 白井
敬老日 おじいちゃんたち 嬉しそう ケンちゃん
街明かり コロナ禍でも 温もりが ケンちゃん
秋がきた 柿が実った 食べたいな リツヒメ
さつまいも ふかしてやいて おいしいよ イチローの母
春の月 思い出すのは 清き海 インテリ ペーパー
しじょうの つちきくにたえ しゅごがいる ヨシオ
早く来い 桜咲くころ あったかい ツイコ
ねこひかり かぼちゃおどる ハロウィンだ 順慈
昔ほど 上手くかけない 花絵画 七色 洋子
突然の 怪我で入居は くやしいな のりちゃん
コロナという 得体のしれぬ 菌におびえ のりちゃん
コロナ禍い いつまでも続く この秋の夕暮れ しぎんのまこと
おぢいちゃん この果物「一切り」欲しいな 願いたる しぎんのまこと
花の絵を 書いてと頼んで 鼻の絵に ごんざぶろう
寝化粧し 明日の自分に 会うために 武田
病む足に 履けない靴が 出番まち 武田
疲れた身の 心を癒す サルビアの花 シャロン
老いの身に 大事なたから 貼りぐすり MiCHiKO
アメニいく おさんぽいくり オセロ大好き ちゅうりっぷ
こゝに来て こんな思いを するなんて ちえちゃん
かぜふくな 今日も楽しい バレーあり お嬢
見上げれば ツツピツ歌う 春木立ち 東 百合夫
秋もすぎ 人恋しや ぬくもりが ミフ
軒下の 誰の私作か 秋野菜 きよみかん
いそいそと はげむ心も 明日はデイ きよみかん
新首相 実行力が 問われます 清勇
震度5で 交通インフラ マヒとなる 清勇
楽しみは 肌がすべすべ 風呂上がり 風呂好き
体操は みながんばって 楽しんで 風呂好き
温暖化 二酸化炭素で ノーベル賞 あげひばり
観光地 食べ放題でも 閑古鳥 あげひばり
コロナ疲れ 蝉が励ます 民民と あげひばり
秋の夜に ゆらゆら浮かぶ 月の影 みその
秋ふかし 世話してくれる かんごしさん そのちゃん